ダブルライセンスって有効か

資格で食ってる予備校って業者群がある。

そのような予備校で推奨するのが資格のダブルライセンスだ。

例えば、宅建士が取れたら、次は管理業務主任者でダブルライセンスだとか、行政書士取ったら、司法書士だの司法試験予備試験だの勧誘してくる。

もちろん、私は資格予備校に行ったこともないし、どのようなところかよく知らないが、予備校のビジネスとしたら、受験生の心理を先取りして、ますます資格試験を受験させて受験生数自体を増やして、市場を肥沃にしたいと思うのは当然でしょう。

ところで、私の場合、宅建+管業+行書+第一種衛生管理者+第一種証券外務員等の資格を持っている。行書の次は、司法書士なのか・・とか思ってしまう。

資格の階段のようなものがあって、法律系でいえば、初級の宅建から中級の行書、上級の司書、特上の司法試験ってイメージ・・

ところが、私の場合、行書合格者だけで終わらずに、登録して業務を始めてしまったために、司法書士試験や予備試験までの準備の時間がなくなってしまった。

例えば、行書+司書のダブルライセンスを想定すると、

許認可+不動産登記+商業登記+民事法務 を業務範囲とすると相性がよさそうだ。しかし、実際に行書業務を始めて、許認可や民事法務の仕事が忙しくなると、不動産登記だの商業登記だの、手が回らなくなる。

1日の時間って、短いんです。他業種業務を複数抱えるほど余裕がない。結局のところ、難関資格をチャレンジするには受験勉強の十分な確保する時間がない。すなわち、難関資格受験はムリとなる。

それでも、自己研鑽を兼ねて司法書士試験でも受験しようかな・・とか思っていたが、コロナの影響で中止になりそう・・で、今年は諦めた・・不動産登記の代理業務と受験のために失われる時間を考えると、効率悪いな・・ということに落ち着いた。

結局のところ、ダブルライセンスあまり妙味なし・・ということだ。

一番いいのは、大学生時代に司法試験を目指すということ。

一方、私のようなおじんになって勉強するのは勝手としても、時間もなければ記憶力を落ちて効率も悪い。

ちょっとやりすぎでは?

この間、生活保護開始申請代理を委任されたから、打合せをして申請書類や証拠書類等を作成して役所に提出したら、このまま申請しても却下されるから、差し戻したほうがいいと言われ、そのとおり今すぐの申請を見送ることになった・・

その理由は、保有資産が多すぎるというものだった。

現金はほぼ手持ちゼロだが、預金通帳に数十万程度残っているっていうのだな。

確かに、生活保護制度自体は最後のセフティネットというべき制度で、大して緊急性もないのにお気軽に利用していただいては困る・・とかいうことなのか。

で、具合的に、預金がいくらになることが要件なのだ、と問うと、

6万円未満だという・・これには驚いた。

破産申請でも、破産者の自由財産は100万円未満相当金額は認められるのに、何で生活保護だと6万円未満なのだ。これにはさすがに日頃おとなしい私であっても反発せざるをえない。しかし、依頼者同席で役所の担当者に大声で怒鳴るのもみっとないから、一度持ち帰ってから、電話で担当者を呼び出し、営々と1時間は文句を言い続けた。

依頼者に置かれている状況を説明して、全財産が6万円未満まで追い込むとは何事だ、人道に反する言動であり、法の趣旨に反している、と。

いくら説明しても、役所担当者は、「最後のセフティネットですから」「生活保護手帳別冊問答集にあるとおりですから」・・など言い返してくる。

こちらもますますエスカレートして、電話越しに大声になって怒鳴り散らす。

そのうちに、役所側も疲れてきたのか、電話で相手が入れ替わり立ち代わりで、

「6万円未満は訂正します。」などと言いだした・・

そもそも、水道光熱費や家賃、医療費の支払いでは半月の間で持ちこたえできるのか、と思う。家賃を滞納したら、賃借契約は債務不履行を理由に解除となり、即刻立ち退きを求められる。水道は滞納してもすぐに止められないだろうが、電気代は止められる可能性がある。また、その他何らかの不測の事態も考えられる。全く、手持ちがないのは危険きわまりない。

全財産で6万円未満というのは危険だと思う。

確かに、色んな不法受給者がいることも確かだろうが、特に、現況のような非常事態下で、このような非人道的な制度(というよりも役所側の裁量)を強要することは危険だと思う。

財政規律の問題も当然取り組むべきではあるが、人命を最優先にしてほしい。

セフティネットの意味を取り違えているのではないのか。

コロナ経済危機について

コロナウイルスの感染拡大は、感染して病気になること自体も問題なのだけど、最も大きな問題は経済問題なんでしょう。

何せ、感染拡大を阻止しようとするがために、人間同士の接触を避けなければならない。これをすればするほど、経済的な停滞に直結するから、経済が縮小してしまうことが最も大きな問題になるのでしょう。

経済活動が縮小すると消費活動が停滞するから、たちまち供給側の供給過多となり単価が下落して、在庫調整や人員整理に直結してしまう。人員整理は失業率の拡大につながり、可処分所得の大幅な低下に直結することになります。こうなると、負のスパイラルとなり、デフレ経済がますます深化することになり、恐慌への道を辿ることになります。

ここですべき政府の役割とすれば有効需要を創出すること。これをやらないと有効手段を講じず市場原理だけで経済運営すると、負のオーバーシューティングを引き起こし、経済破綻の危機に直面するわけです。

従前から、中央銀行である日銀は金融緩和としてゼロ金利政策を継続しておりますが、金融政策自体は短期的に資金の動きに変化をつけさせるモチベーションにはなりえますが、長期的な効果は全くありません。やはり、ここで必要な政府の施策としては、財政政策なのです。

財政政策は、主に赤字国債を発行して公共事業を拡大させます。公共事業の拡大は、日本中のあらゆる国有財産などの修繕行為などを伴い、建設需要が拡大することで、大きな有効需要を生みます。

建設需要は、裾野が広く、多くの人的需要を生み、そこにカネがばら撒かれるので、たちまち景気拡大となってゆくのです。

つまり、コロナ後の世界とは、巨大な有効需要喚起政策であると予想できます。