やはり、商品はイメージが大事ですから・・

早稲田大学の社会人向け講座で「生娘がシャブ(薬物)漬けになるような企画」と発言し、牛丼チェーン、吉野家の常務解任された伊東正明氏(49)。19日にはコンサルティング大手、アクセンチュアなど2社の契約も解除された。「マーケティングのプロ」ともてはやされた伊東氏だが、関係していた企業が切り離しを急いでいる。」

マーケットでいかにシェアを広げ売上を拡大させ利益を獲得するのか・・そんな戦略ばっかり考えて、いかに「勝つ」かを考えて行動してるので、「負け」ることは眼中にないわけですよ。

しかし、世の中、負けることがほとんどでしょ、勝ち抜き戦をしたところで多数の参加者に対して勝つのは1人だけでしょ、従って、100人の参加者に対して1人が勝利者になるだけ。

1人の勝利者と99人の敗者はどっちが重いのかって、明らかに99人の敗者だと私は思うね。

伊東氏が吉野家の常務に抜擢されてるのも、昨今低迷する吉野家の経営を上向きにしたいがために起死回生の策のつもりで取締役会で意思決定したんでしょ。

マーケティングのプロの伊東氏の感覚では、マーケットシェアを拡大させる方法論としては、情弱者を対象にすることなんでしょ、つまり、市場競争力のない連中から潰せということでしょう。

「情弱者」のわかりやすい象徴として、「生娘」「シャブ漬け」という言葉を敢えて選んだ。

もちろん、伊東氏の感覚としては、一般例としてわかりやすく大衆に訴えて説明するために、少々過激な用語を採用したつもりなんだろうけど、マーケティングの講義をして、その原理をわかりやすく説明するのに敢えて過激な用語を使ったところ、私のように、1人の勝利者よりも99人の敗者のほうが重い、というような凡そマーケティングの原理とは関係ないことを言いだすトンチンカンが発生すると、それが人権侵害を連想して、どうにもならなくなる。

商品の市場競争力ってイメージです。

やっぱり、何よりも市場イメージが大切なんですね、だから、吉野家の経営をよくするために吉野家の牛丼の良いイメージを一般大衆に訴えなければならない責務が伊東氏にはあったわけですよね、しかし、それが逆効果になっちゃった・・

伊東氏の人権侵害とも受け取られかねない発言が吉野家の株価に影響して、実際に下落して株主が損害を被ったということになれば、損害賠償請求ということにもなりかねないことです。

要職に着いたら着いたで、発言する内容にはいちいち気を付けたいところですね。