130年以上の歴史を持つフランスの高級食料品店フォションは25日までに、パリ中心部にある本社と店舗を運営するグループ企業に関し、商業裁判所へ更生手続きを申し立てたと発表した。事実上の破綻。新型コロナウイルスの流行などで悪化した経営の再建を図る。
コロナによる経済の影響はこれからだろうと思われますね。一時よりも相当落ち込みは緩和されたとはいえ、経済活動自体が縮小しているから、一時的に政府が政策的な貸し付け等で、急激なデフレ緩和政策をしたとしても、長期的には順次デフレの影響は表面化してくるだろうと考えられるからです。
企業活動は、まず、需要ありきで、需要のあるところに企業は供給して売り上げを稼いでゆく。供給量を増加するたびに、対応すべき相当の設備投資しなければならなくなる。通常は、これを借り入れで賄っていくんですね。バランスシートでいえば、貸方の負債を拡大するたびに、同時に、借方の資産は拡大してゆく。資産の拡大は固定費の増大に他ならないから、それ相当の売上と利益回収でバランスを取らねばならない。これが右上がりに需要が拡大しそれに応じて供給も拡大してゆけば、企業経営はますます繁栄する。
ところが、何らかの理由で、需要が減退した場合。その減退が穏やかなペースであれば、企業は供給調整にて対応することが可能になる。しかし、突発的な需要消滅となれば、企業は全く対応できなくなる。膨れ上がった固定費を削減するなどバランスに不備が生じると各種債務が履行できなくなる。これが倒産という現象になって現れることになる。
どこもかしこも倒産続出ということになると、失業者が増大して街に溢れるようになる。給与所得者は順次所得を失うから、可処分所得が大きく減退する。そうすると、消費が大きく減退し、デフレスパイラルと化す。つまり、これが大恐慌という現象だといえますね。
助成金や無金利貸し付けが一巡したら、倒産が表沙汰になってくる。今後の方向とすれば、これが大恐慌につながる恐れありと判断し次第、第二第三の助成金などの無差別のバラマキ政策を実行せざるをえないでしょう。