私の相場観に従えば・・

私は従前から投資家として、数々の荒波を乗り越えて現在に至っているのですが、思い返してみると数々のピンチがありました。

私の相場人生で最初に勝負した銘柄は丸善石油株でした。丁度、20才くらいの時で大学生でした。そのころから、自分は相場師として食っていく気満々でしたからね。当時は、60万円程度の現金を元手に相場に参入したのでした。

丁度、日米経済摩擦真っ盛りに時期でして、日本が米国から政治的圧力を受けて、いわゆるプラザ合意に至り、強制介入で円高時代となったときです。

当時、私の読みとしては、日米経済摩擦の結果、米国からの圧力に屈して円高に強制誘導させられ、日本経済は従来の輸出型経済モデルを変更させられることになり、結果、超円高経済になる、と考え、円高の結果輸入型典型企業である石油銘柄に焦点をあてて、結果、「丸善石油株買い」と結論つけたのでした。

そこで、早速、当時の日本勧業角丸証券の店頭に行き、口座を作り、315円*2000株=約60万円分の注文をしたのでした。

ところが、思惑通りに行かず、丸善石油株は急落し、200円を割り込む事態になったのでした・・原因は、ガソリンスタンドの乱売による収益低下にありました。円高によって原油のコストは低下したが、売価の下落で利益がとれず、赤字になり、株価は下落してしまったといういわけです。

しかし、結局はその後勃発した金融相場により株価全体が持ち上がり、損切りは逃れ、結局は350円程度で売却したという記憶があります。

その後、社会人になって志望して証券業界に入り、本格的な相場人生を歩んでいくつもりで意気揚々でした。

初っ端にNTT株の上場で119万7000円の公募価格で2株買い、上場後、1株を300万円、もう一株を240万円で売却し、300万円を儲けました。

当時の証券会社のボーナスは通常年2回だが、臨時ボーナスが出て、年3回になっていました。一般の製造業では、大企業でも半年分のボーナスは30万円くらいなのに、私の半期ボーナスは100万円程度になっていました。入社1年目でこの始末です。やたら、景気がよく、先輩に連れられて夜な夜なバニーガールの店に入り浸って、飲み屋を梯子してはバカ騒ぎしては、帰る電車がなくなり、大阪ナンバのサウナニュージャパンで泊まり、翌日の朝そのまま支店に直行する毎日です。

株を買えば300万円儲かったり、ボーナス時期には100万円以上入ってくる。みるみる口座の残高が貯まり、またその金で株を買うと儲かる。NTT株の売却代金で米国株を買うことにしました。色々考えた挙句、バンク・オブ・アメリカ株を2250円で2000株購入、その後、NY株が急上昇し、バンカメ株は5000円以上に跳ね上がり、売却、元金は1000万円以上に膨張しました。元は、損切寸前の丸善石油の元金60万円です。

・・そのように、ふと昔の記憶が蘇る・・そして現在・・コロナ危機の真っ最中ですが、この相場をどう読むか・・

2020年5月1日現在で、日経平均2万円を割れてる状態ですが、次に来るのは2番底だと考えます。目先1万6000円を割れる自体も考えられるから要注意でしょう。

だから、強いて相場を張るから、信用建てで売り買い両建てで臨むべきでしょう。買い一方は危険ですね。現物株はそのまま寝かせて放置するしかないでしょう。信用の空買い部分は目先の戻りで損切するしかないでしょう。相場の乱高下は大儲けのチャンスですが、大損の可能性も秘めているのです。

私の長い相場人生からすると、相場で短期売買はアービトラージつまり鞘取りで臨むしかなく、大きく利益を出すには、5年から10年の比較的長期戦で臨むしかないという結論なんです。